「マナー」と「プロトコール」の違いとは?ホテルの仕事で意識したいポイント

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ホテルをはじめ、グローバルな業界で使われる「プロトコール」という言葉。日常ではあまり耳にする機会がなく、「プロトコールってなんだろう?」「マナーとどこが違うのかな?」と、戸惑う人もいるのではないでしょうか。


そこで今回は、プロトコールの意味や、実際にプロトコールが用いられるシーン、一般的なマナーとの違いについて分かりやすく解説します。



「プロトコール」とは世界基準の国際儀礼

プロトコール(protocol)とは、英語で「儀式・儀礼」を表す言葉で、国を超えて用いられる世界基準のマナーやルールのことです。


たとえば、国際会議の会場で用いられる席次や、国旗の掲揚の仕方。また、海外のVIPをホテルや空港で迎える際の作法などは、このプロトコールをもとに決められています。


プロトコールの目的は、さまざまな国や地域に住む人々が交流する際に、お互いの文化を尊重し合い、円滑な交流を行うことにあります。


世界にはさまざまな国があり、テーブルマナーやジェスチャーといった文化・風習も、国によって大きく異なります。日本では当たり前の習慣が、別の国では失礼にあたる、といったケースも少なくありません。


こうした文化の違いを超えて、お互いに尊敬の意を示し合い円滑な交流をするために、儀式や儀礼に関する国際基準=プロトコールがあるのです。


このプロトコールは、個人の人間関係やビジネスシーンでも役立ちますが、とくに重視されるのは、やはり国家間の外交シーンでしょう。国際会議が行われる際や、海外からの国賓・VIPを迎える際には、プロトコールの知識が必須となります。



「プロトコール」と一般的な「マナー」との違い

ここで、「プロトコール」と一般的に言われる「マナー」という言葉との違いについても解説しておきましょう。


マナーとは、広い意味での「礼儀作法」を指す言葉です。テーブルマナー、ビジネスマナー......といった言葉は、日常でもよく使われています。


プロトコールは、そんなマナーの一種と言えます。テーブルマナーやビジネスマナーの多くは、国や地域の文化によって、作法が大きく変わります。そんな文化の違いを超え、共通認識として用いられる国際マナーが「プロトコール」です。


どちらにも共通しているのは、「相手に敬意を示し、不快にさせないための作法」であること。プロトコールは、もてなしたい相手が自分と異なる文化を持っているときに必要不可欠なマナーなのです。



知っておきたい「プロトコールの4大原則」

「マナー・プロトコール検定」を運営するNPO法人日本マナー・プロトコール協会によれば、プロトコールには次の4つの原則があります。


(1)Rank conscious(序列への配慮)

「序列に気を配る意識」のこと。会議での席次や、車の座席、エレベーター内の位置、相手をエスコートする際に歩く位置など、常に序列を意識する必要があります。


(2)Lady on the right(女性を右側=上座に)

「女性を右側(上座)に配置する」こと。これは、レディー・ファーストに基づく考え方です。プロトコールでは原則として右側が序列の上位とされ、女性は男性の右側(上座)に配置することが基本となります。


(3)Reciprocate(相互主義)

「相手から受けた儀礼に対して、それに見合った儀礼でお返しする」ということ。たとえば、公式晩餐会でもてなしを受けた場合、今度はこちらから返礼晩餐会に招待する、といったことです。


(4)Local customs respected(現地の慣習への敬意)

「その土地の慣習を尊重する」こと。文化の異なる国同士で国際会議などを行う場合、基本的には主催国の慣習に従います。日本でも古くから言われる「郷に入っては郷に従え」の精神です。



プロトコールの知識はホテルマンにも必要

序列への配慮、レディーファーストと右側上位、相互主義、現地の慣習の尊重。プロトコールでは、これら4つの原則をもとに、さまざまなシーンに合わせた具体的なマナーやルールが定められています。


プロトコールは相手に不快な思いをさせないための決まりごとであり、海外からのお客様を迎えるホテルマンにとっても必須の知識です。


ホテルマンは、お客様の状況や思いを察するスキルとともに、国際的な儀礼=プロトコールの知識もしっかり身につけることで、最高のおもてなしを提供できるでしょう。


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ホテルをはじめ、グローバルな業界で使われる「プロトコール」という言葉。日常ではあまり耳にする機会がなく、「プロトコールってなんだろう?」「マナーとどこが違うのかな?」と、戸惑う人もいるのではないでしょうか。


そこで今回は、プロトコールの意味や、実際にプロトコールが用いられるシーン、一般的なマナーとの違いについて分かりやすく解説します。



「プロトコール」とは世界基準の国際儀礼

プロトコール(protocol)とは、英語で「儀式・儀礼」を表す言葉で、国を超えて用いられる世界基準のマナーやルールのことです。


たとえば、国際会議の会場で用いられる席次や、国旗の掲揚の仕方。また、海外のVIPをホテルや空港で迎える際の作法などは、このプロトコールをもとに決められています。


プロトコールの目的は、さまざまな国や地域に住む人々が交流する際に、お互いの文化を尊重し合い、円滑な交流を行うことにあります。


世界にはさまざまな国があり、テーブルマナーやジェスチャーといった文化・風習も、国によって大きく異なります。日本では当たり前の習慣が、別の国では失礼にあたる、といったケースも少なくありません。


こうした文化の違いを超えて、お互いに尊敬の意を示し合い円滑な交流をするために、儀式や儀礼に関する国際基準=プロトコールがあるのです。


このプロトコールは、個人の人間関係やビジネスシーンでも役立ちますが、とくに重視されるのは、やはり国家間の外交シーンでしょう。国際会議が行われる際や、海外からの国賓・VIPを迎える際には、プロトコールの知識が必須となります。



「プロトコール」と一般的な「マナー」との違い

ここで、「プロトコール」と一般的に言われる「マナー」という言葉との違いについても解説しておきましょう。


マナーとは、広い意味での「礼儀作法」を指す言葉です。テーブルマナー、ビジネスマナー......といった言葉は、日常でもよく使われています。


プロトコールは、そんなマナーの一種と言えます。テーブルマナーやビジネスマナーの多くは、国や地域の文化によって、作法が大きく変わります。そんな文化の違いを超え、共通認識として用いられる国際マナーが「プロトコール」です。


どちらにも共通しているのは、「相手に敬意を示し、不快にさせないための作法」であること。プロトコールは、もてなしたい相手が自分と異なる文化を持っているときに必要不可欠なマナーなのです。



知っておきたい「プロトコールの4大原則」

「マナー・プロトコール検定」を運営するNPO法人日本マナー・プロトコール協会によれば、プロトコールには次の4つの原則があります。


(1)Rank conscious(序列への配慮)

「序列に気を配る意識」のこと。会議での席次や、車の座席、エレベーター内の位置、相手をエスコートする際に歩く位置など、常に序列を意識する必要があります。


(2)Lady on the right(女性を右側=上座に)

「女性を右側(上座)に配置する」こと。これは、レディー・ファーストに基づく考え方です。プロトコールでは原則として右側が序列の上位とされ、女性は男性の右側(上座)に配置することが基本となります。


(3)Reciprocate(相互主義)

「相手から受けた儀礼に対して、それに見合った儀礼でお返しする」ということ。たとえば、公式晩餐会でもてなしを受けた場合、今度はこちらから返礼晩餐会に招待する、といったことです。


(4)Local customs respected(現地の慣習への敬意)

「その土地の慣習を尊重する」こと。文化の異なる国同士で国際会議などを行う場合、基本的には主催国の慣習に従います。日本でも古くから言われる「郷に入っては郷に従え」の精神です。



プロトコールの知識はホテルマンにも必要

序列への配慮、レディーファーストと右側上位、相互主義、現地の慣習の尊重。プロトコールでは、これら4つの原則をもとに、さまざまなシーンに合わせた具体的なマナーやルールが定められています。


プロトコールは相手に不快な思いをさせないための決まりごとであり、海外からのお客様を迎えるホテルマンにとっても必須の知識です。


ホテルマンは、お客様の状況や思いを察するスキルとともに、国際的な儀礼=プロトコールの知識もしっかり身につけることで、最高のおもてなしを提供できるでしょう。


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